詩吟教師 髙足 登美子 様
息も絶えそうな酷暑が続いておりますがお変わりございませんか、パワーの塊の様な先生ですから「変わる訳ないでしょ!」とお元気なお声がはね返ってきそうです。
昨年の手術の際は、大変お世話に相成りまして誠に有難うございました。お陰様で私も一番大きな苦痛を取り除いて頂きまして、今は快適な毎日を過ごしております。本当に有難く感謝申し上げます。
「サァ、元気になったのでガンバロー!」と思った矢先、この新型コロナウイルス騒ぎとなり、人の集合はダメ、大声はダメと言うことで、四月からはお稽古はお休みしております。すべてのイベントも今年中は中止となり、先の見通しは立っていません。
私の場合は、詩吟教室は半ばボランティアみたいなものですので、生活上の心配事は一切ございませんが、唯一吟友仲間との交流が出来ない事が悩みです。しかしその反面、今まで出来なかった事にいろいろと挑戦することが出来ました。三月から五月にかけまして、首に負担をかけない様に気を付けながらミシンを踏んで、百枚以上のマスク作りに励み、三人の娘の家族や親戚、そして古くからの友人にプレゼントをして喜んで頂きました。お陰様で自分でも驚く程の集中力とやる気が出て来ました。これもすべて先生のお陰で、本当に良い余生を送らせて頂いております。
先日(七月二十七日)退院半年後の検診に伺いました。丁度、コロナの感染拡大の最中で、京都までの道中が心配でしたが、マスクは勿論、アルコール消毒のスプレーを持参し、途中数回利用したエスカレーターも「ベルトにおつかまり下さい」の放送も気にせず、ベルトに一度も手を触れずに、両足でふんばって耐えました。
翌日早々に帰路に着きました。手術前はこの様な芸当はとても出来ることではありませんでした。
今回はコロナに神経を使っての往復でしたから、大変疲れました。でも何回行っても京都は良いですね。あの東寺の五重の塔がなぜか妙に懐かしくホッとするのです。
来年一月の検診予約をしてきましたが、今から楽しみです。今は只一日も早くコロナ騒動が終息してくれるのを祈るばかりです。せっかく元気にして頂いた体ですので、これからは京都はもとより、今までの旅で見残した全国の名所を思い切り巡ってみたいと思います。
そう言えば先日の検診の時受付の方から先生のご伝言でしょうか、インターネットのお話がありました。とにかく時代遅れの私にはまるで別世界の事で、まったくわかりません。娘に伝えましたらさっそく文章を取り出してくれました。「あ~ら、先生本当に載せちゃったのね」親子でびっくりしました。
こうして客観的にみますと、深刻な病人らしさがあまり感じられず、脳天気な人物が思い浮かびますね。第二章のせいでしょうか、ちょっとばかり気恥ずかしい思いが致します。
こんな大した事ない文章を読んで、果たして、苦しい世界から脱却する覚悟や決断をする方が本当にいるのでしょうか。ギモン?
もし一人でも居られたならば、私の恥も少しは救われます。
本当にこの度は何から何までお世話に相成り、こうして珍しい体験をいくつもさせて頂きまして、ありがとうございました。全国に一日も早くと先生の手術を心待ちにされている多くの患者様の為、どうかこれからもご健康にはくれぐれも御留意され、一人でも多くの方々の苦痛を救ってあげて下さいませ。お陰様で頂いた新しい人生、これからも有意義に送らせて頂きます。
本当に有難うございました。
おわりに先生はじめ、病院スタッフの皆々様のご健康とますますの御活躍をお祈り申し上げます。
(文中にある前回の髙足様の記事はこちらからご覧いただけます)
–>「患者さまの声」詩吟教師 髙足 登美子 様より