K-methodを受けた患者さまの声

- 木原俊壱先生に首の手術を受けて -

(財) 海外邦人医療基金 専務理事 別所誠一

 海外で勤務していた昨年秋頃から、首と右肩・右腕に痛みと痺れがきて車の運転も出来ず夜も寝られなくなりました。学生時代にレスリングをやっており首を痛めていた事、それが加齢や仕事での無理な姿勢も相まって変形性頚椎症がひどくなり、頚椎と神経根の神経に狭窄が起こり、辛抱のできないところまできてしまった、というのが症状でした。
ベルギーや日本の整形外科や脳神経外科の病院を数ヶ所訪れ、色々な角度から思案し真剣にお医者さんを探した結果、『脊椎は”全体的”、”長期的”視野で手術をする』という木原先生の方針とその実績(年間300例以上で良好な成績)、また現役会社員なので病欠期間は極力短く、等などを考え、最終的には全て木原先生にお任せの気持ちで、急遽ベルギーより帰国し大津市民病院に入院しました。
その手術では頚椎を4つ(C3-C6)切り開き、スペーサー(人工骨)を入れ頚椎の除圧をし、頚椎棘突起4つを中央部へ移動するという大変難しいデリケートな手術ということでしたが1.5時間の手術後病室に戻り、差し出された先生の手を握った右手の握力がほぼ完全に戻っていたのは嘘のようでした。広範囲の手術部にもかかわらず、所謂”低侵襲”で首の後ろから3cm程メスを入れただけで出血も鼻血程度ということで、術後24時間で起き上がり首の後屈運動も始められたのは驚異的でした。通常、同様の手術では15cm以上メスを入れ10日以上仰向けで寝ているのが普通との事ですが、今回の手術では床ずれや排便の苦労も知らずで、木原先生の技術と医療・看護チームの連携にはただ感謝するのみです。
術後3日目からは大津市民病院の1階を自分の庭の如く、毎日2時間ほどパジャマで散歩を楽しみました。7日目にはシャワーで頭も洗え、大変快適な入院生活でした。手術後予定通り会社へ復帰しましたが、良い姿勢で骨を固めるため首のソフトカラーは3ヶ月装着し続け、徐々に書類を見たりパソコンをして元に戻して行きました。4ヶ月目には長時間フライトで2週間の海外出張にも行き、6ヶ月たった今ではテニスもやり始めました。今まで病気とは縁の無い”企業戦士”で来ましたが、この様な経験をした副産物は、術前術後と少しは人生を考え、週末には近くの公園や神社仏閣を歩いたりする心のゆとりが少しは出来たかな、ということです。今後は首が前屈みにならない様に姿勢に気をつけながら生活して行く事を心掛けております。
木原先生と大津市民病院の皆様、有難うございました。