K-methodを受けた患者さまの声

木原先生に感謝を込めて

学校法人大和学園 学園長 田中誠二 様

 2009年の4月10日に大津市民病院の木原俊壱先生の執刀で頚椎椎弓形成術の手術を受け、早くも3ヶ月が過ぎましたが、今では元気に職場復帰し充実した毎日を過ごしています。40歳の時に頚椎症並びに頚部脊柱管狭窄症との診断を受け、以来12年間にわたり背中や首筋に走る断続的な激痛に耐え忍んでいた日々を考えると、木原先生に出会い、このご縁を頂戴できたことに今改めて感謝の気持ちで一杯です。
木原先生が独自に考案された木原式椎弓形成術は、顕微鏡を活用してわずか3 cmほどの切開で行う椎弓切除術で、周りの筋肉を切断しないため一般的な手術に比べて傷の痛みも軽いとされているそうです。また、頚椎の運動機能が温存されているため早期の社会復帰が可能で、長期的な視点でたいへん優れた手術方法だと伺いました。私のケースでも、手術の翌日からリハビリを兼ねて歩行ができ、木原先生の手術の素晴らしさを証明するものとたいへん驚きと感銘を覚えたことが、今も鮮明に記憶に残っています。
特に、今回、脊柱管を広げるために使用された人口骨は、木原先生が独自に開発し世界特許を取得されたプロダクトだそうです。これには、化学成分であるハイドロキシアパタイトが使用されており、人間の骨の成分とほぼ同じだと聞きます。従って、体の中に長期間入れても安全で、骨芽細胞が人口骨に施された無数のミクロの穴に浸透し、時間が経つと自分の骨と融合し身体の一部となる優れものであるとの説明を受け、手術を決心する要因ともなりました。
木原式手術法や使用される木原先生独自の手術器具や用具の優位性については論を待ちませんが、私が一番、感銘し共感したことは、「医は世のため人のためのものである」という木原先生の医療に対する取り組み姿勢と哲学です。また、「自分や家族が同じ病気になったとき、どのような治療を望むか」をご自身の医師としての座標軸の原点とされており、日々、患者とともに疾患に対峙する真摯な姿勢こそ、木原先生の真骨頂であると私は思います。
さらに、木原先生は手術のリスクと期待される効果を客観的に患者に分かり易く丁寧に説明され、常に「患者の身になって考える」をモットーに、誠実に治療に取り組まれる先生のその姿は、疾患に対して真正面から向かい合う勇気と元気を私に与えてくださいました。
結びになりますが、入院中は大津市民病院の医療チームやスタッフの方々の心温まる善意に恵まれ、行き届いたお心遣いとご配慮を頂戴し、改めて厚くお礼申しあげます。今後は、木原先生はじめ大津市民病院の優れた医療チームや職員の皆さんにいただいた第2の人生を大切にして、自分の仕事を通じて社会のお役に立てるよう決意を新たにしているところです。